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フォトシンスにはAkerunがある:Photosynth Summit 2022(2)

はじめに

※この記事は全3回にわたり掲載予定の「Photosynth Summit」レポートの第2回目の記事です

創業9年目を迎えたフォトシンス。新たなフェーズを迎えるにあたり、事業成長をさらに加速し、世の中の安心・安全を担うAkerunの価値を高めていくために、改めて「これまで」と「いま」を全社で共有し、「これから」をメンバーみんなで一緒に考えるために、初の社内カンファレンス「Photosynth Summit 2022」を開催しました。
全3回でお届けするこの「Photosynth Summit」のレポートの第1回の記事では、カンファレンスの概要や全体セッションの模様をお伝えしました。

※「Photosynth Summit 2022」の概要や全体セッションをレポートした前回(第1回)の記事もぜひご覧ください。

今回お届けする第2回目の記事では、この「Photosynth Summit 2022」で開催された分科会のうち、「分科会I」(分科会はIとIIの2つの時間帯でそれぞれ3セッションが開催されました)の内容をレポートします。
ちなみに、分科会Iは以下の3セッションです。

  • 分科会 I:

    • (A)教えてほしい!Akerunを徹底的に広めるための戦略!

    • (B)新規事業立ち上げの極意!マーケット選定とPMFという考え方

    • (C)急成長SaaSベンチャーのカスタマーサクセスを大解剖!LTV最大化への道筋

Akerun公式noteでは、全3回の予定で「Photosynth Summit 2022」の内容をお伝えします。

記事や「Photosynth Summit」のレポートなどを通じて、フォトシンスの歩み、現在位置、そしてこれからをお伝えできればと思います。


Akerunはドアがあればビジネスチャンスがあるーートイレもある意味ターゲット・・!

まず最初に紹介するセッションは、「教えてほしい!Akerunを徹底的に広めるための戦略!」。

Akerunはこれまでに累計7,000社以上の企業で導入され、日々のインフラとしてご利用いただいています。しかしながら、フォトシンスが目指すキーレス社会の実現には、さらに多くのドアにAkerunをインストールしていく必要があります。

そこで、このセッションではAkerunをもっともっと広めていくために私たちはどうすればいいのかーーーこのテーマについてセールスチームのキーパーソンたちがディスカッションしました。

ここで、登壇者をご紹介します。

写真向かって左から、
大規模企業向けのセールスチームを率いる大峯、パートナーセールスの柿崎、マーケティングと直販部門をリードする相田、そしてセールスチーム全体を統括する執行役員の鈴木という錚々たる布陣でセッションが展開されます。

そしてモデレーター(右端)は、入社直後に経営陣に直談判してインサイドセールスを1人で立ち上げ、いまやセールスチームに欠かせない存在へと成長させた堀川が担います。

登壇者それぞれが、「改めまして」と自己紹介を始めるなか、大峯がいきなりこんなことを言い出します。

”公衆トイレにAkerunとか”と言い始める大峯(左端)

<大峯>
最近、公衆トイレにAkerunつけてみてもいいんじゃないかと思ってる。Akerunでトイレを自由化する。

それは、どういうこと?早速堀川からのツッコミが入ります。

”え、大峯さん、何言ってるんですか?”の表情の堀川(右端)

<大峯>
トイレって、使いたい時に限って長居している人がいたりして、利用効率が悪いと思っていて。だったらAkerunをトイレのドアに設置、利用時間を自動計測して一定時間を過ぎたら課金するような仕組みがあれば回転率も良くなるし、待ってる人も助かるし、社会的にもAkerunが役に立てるのではないか。そんなことをずっと考えてるんです。

Akerunで公衆トイレというインフラをDXし、利便性を向上させる。そしてそれを可能にするのはIoTサービスとしてのAkerunの汎用性と拡張性(利用時間の計測とそれに基づく課金)であり、用途や場所を問わず、ドアさえあれば導入できるという点。

この大峯のコメントの後に、鈴木からも、

<鈴木>
Akerunはドアがあればビジネスチャンスがある、ドアがあるということは建築物があるので、言ってみれば全ての建築物ににチャンスがあるということ。

というコメント。

”Akerunは、ドアがあれば、建物があればどこにでも設置できる”と鈴木(右から2人目)

この鈴木のコメントに合わせるように、相田も続きます。

<相田>
スマートロックの市場はまだこれから大きくなる。私のミッションは市場拡大。そのために、マーケティングとしてできることはまだまだあると感じている。

”スマートロックはまだこれからの市場”という相田(右から2人目)

フォトシンスは、家庭向け「Akerun Smart Lock Robot」で日本のスマートロックの幕開けを宣言し、その後も法人向け「Akerun Pro」などで市場をけん引してきました。しかし、メンバーそれぞれが「スマートロックの市場そのものがまだまだ大きくなる余地がある」と信じている。


じゃあ、どうやって広める?仕組みと仕掛けと”Akerunを実際に触ってもらう”こと

市場としてまだまだ拡大の余地があるスマートロックーーーでは、そんな市場環境で”どうやってAkerunを広めていくのか”。

ここでもまずは大規模企業向けセールスを担当する大峯が口火を切ります。

<大峯>
意識しているのは、”仕組み”と”仕掛け”を作っていくこと。どのターゲットに、どの仕掛け、どの仕組みでやっていくのかということに日々チャレンジしている。冒頭のトイレは一例で、色々とチャレンジしながら仕組み化していくことで、どんな用途で、どんな業態で、とAkerunの可能性を広げていける。

そしてここで、フォトシンス最年少のチームリーダーである柿崎からも、パートナーセールスとしての”Akerunの広げ方”のコメントがありました。

”パートナーと一緒にAkerunの価値を提案していく”と柿崎(中央)

<柿崎>
例えば直販チームであれば、新入社員を育成していくことになるが、私たちのチームの場合は同じことを外部パートナー向けにやっていくということ。誰でもそうだが、Akerunを渡してすぐに提案できるようにはならないので、パートナーと一緒に、いろんな角度で、いろんな方法で、どうやったらAkerunの魅力を感じてもらえるか。エンドユーザーへのヒアリングなども一緒にやっている。

そして、柿崎は続けます。

<柿崎>
Akerunはサブスクリプションモデルなので、売って終わりではなく、お客様に継続的に使っていただくなかでお客様のビジネス環境をどう変えていくことができるのか、どういう価値を提供できるか、を提案できるようになれれば。

パートナーと一緒に、Akerunのもたらす価値を提案することで、Akerunを広げていく。それがパートナーセールスとしての”Akerunの広げ方”。

ここで、「スマートロックの市場を拡大していく」と言っていた相田から、マーケティング視点での”Akerunの広げ方”について発言がありました。

”Akerunを設置した時、ヤベェって思った”とAkerunの伝わるポイントを話す相田(右から2番目)

<相田>
何が一番伝わるのかをずっと考えていて、やっぱりAkerunをドアに取り付けて鍵が開いた瞬間が一番お客様にとってインパクトがある。私も入社研修でドアにAkerunを設置して鍵を開けた瞬間、ヤベェって思って。その感覚がやっぱりお客様にも一番伝わるのではないか。Akerun経験者を中心に市場も広がっていくし、そんなタッチポイントを増やす取り組みはやっていきたい。

ソフトウェアだけではない、ハードウェアを伴うHESaaSというビジネスモデルで提供されるAkerunだからこその魅力、そしてそんなAkerunだから伝わることーーフォトシンスのミッションである”つながるモノづくりで感動体験を未来に組み込む”がこの相田の発言に息づいています。

そしてセールス組織全体を統括する鈴木もこう言います。

<鈴木>
セールスのメンバーがAkerunを広げていきやすい環境を作っていきたい。スマートロックって知ってるけど見たことがない、触ったことがない、というお客様もまだ多くて、セールスのメンバーはセールスでありながら同時にAkerunのエヴァンジェリスト(伝道師)でもある。お客様に体感してもらって、理解してもらうことも必要だと考えている。

Akerunの累計導入社数は7,000社を超えていますが、スマートロック自体がまだまだこれから拡大していくフェーズの新しいプロダクトです。それを世の中のインフラへと発展させ、ゆくゆくはキーレス社会を創造していく。そのために、セールスチームが何を考え、そして何をしているのか、その一端ではありますがご理解いただければと思います。

最後に、セッションのなかで印象に残った大峯コメントを紹介し、このセッションのレポートを締めたいと思います。

”お客様からありがとうと言ってもらえる組織に”と展望を語る大峯(左端)

<大峯>
私たちは、Akerunを広めていくなかで、社内で協力しながらお客様から”ありがとう”といってもらえる組織になっていきたい。それがセールスとしては一番嬉しいし、その先にやってて良かったと思える瞬間がある。”ありがとう”をいただけた時にセールスとしても皆に”ありがとう”と言えるような、そういう意識を持っていければ強い組織になれるのではないかと思う。


新規事業は生存欲求でであり、”大人の夏休み自由研究”でもある

続いては、「新規事業立ち上げの極意!マーケット選定とPMFという考え方」のセッションの模様をお届けします。

フォトシンスでは現在、新規事業として新たに美和ロックさんとの合弁会社であるMIWA Akerun Technologiesで、住宅領域でのスマートロックの普及を目指しています。そして、現在の主力サービスであるAkerunも、そもそもが新規事業としてのプロセスを経て現在に至っています。

そんなフォトシンスの新規事業について語るのは、フォトシンスの創業メンバーであり、Akerunという”新規事業”を累計導入社数7,000社のビジネスにまで成長させた代表の河瀬と、目下住宅領域の新規事業をけん引する副社長の渡邉、そして次なる成長の柱となる新規事業の創出に取り組む梅田の3名です。そしてセッションのモデレーターは、事業戦略室の原が務めました。

左から渡邉、梅田、河瀬、そしてモデレーターの原(と盛り上がってるメンバーたち)

まず、モデレーターの原から開口一番、「新規事業の魅力は?」という問いかけがありました。これに対して、まず河瀬から。

<河瀬>
新規事業の魅力は、人間の本能に近いものだと思っている。そもそもAkerunを生み出さなければキーレス社会もないわけで、例えば人間ならば子孫を残すなどして個人というものを様々な形で後世につないでいこうとするが、それは法人目線でも同じことが言えるのではないか。私たちが作ったAkerunもフォトシンスという会社を通じて、世の中を良くしていくためのエコシステムを形成しながら次の世代へと継承されていく、そうやってずっと価値貢献し続けるものを生み出すことができるのが魅力。

”新規事業は本能である”(河瀬、左)

なるほど。当時新規事業だったAkerunも今や多くの企業や施設のインフラとして利用いただいていますが、その新規事業はやがて中核事業となり、そして法人という形を取りながら継承されていく。そうやって後世に引き継がれていくものを生み出すことこそ新規事業の醍醐味ということでしょう。

一方で、現在進行形で新規事業に取り組む渡邉にとっての新規事業の魅力はなんなのでしょうか?

<渡邉>
私の場合は知的好奇心。新規事業では、社会はこうなったらいいな、とか、世の中にある課題に対してこういう風に解決したらいいんじゃないか、という仮説を立てて取り組んでいく。言い換えるなら自分が信じる未来をどう実現するかのストーリーを組み立ててやっていく。例えるなら、大人の夏休みの自由研究のような。

”新規事業は大人の夏休みの自由研究である”(渡邉)

今ある課題、それが解決された未来、そしてその未来のためにやらなければいけないこと。それらを自分の中で1つのストーリーとして紡ぐ作業こそが新規事業の魅力である、と渡邉。

新規事業の成否はどこに?その鍵はビジネスモデルと”逃げないこと”

一方で、創業者である河瀬や渡邉とは異なり、中核事業がある企業で新規事業に取り組んできた梅田は少し違う視点で見ているようです。

<梅田>
個人的には新規事業は既存事業の延長線上でやった方がいいのではと考えている。もし0からやるなら起業した方が良いと思う。一方で、すでに市場での強みがある既存事業から新規事業を作ろうとするとプロダクトアウトになりがち。そんななかで、フォトシンスの創業メンバーと話していると、PMFは起業時や新規事業の立ち上げ時に強く志向すべきものであると思った。

”PMFが大事ということを教わりました”(梅田、右)

PMFとは、Product Market Fitの略で、製品やサービスが特定の市場のニーズや需要に適合していることを指します。同じような意味合いの言葉として、PSF(Problem Solution Fit)という言葉がありますが、これは製品やサービスがそれを利用するユーザーの課題(problem)を解決できていることを指します。一般的には、PSFを達成した次の段階としてPMFがある、ということが言われますが、梅田はこれまでPSFを積極的に狙ってきたと言います。

しかし、

<梅田>
PMFの場合はまずは対象とする市場を選ぶ際に、「どの山に登るのか」を考えること。高尾山でいいのか、エベレストを目指すのか。登り方は後から決めればいいと思うが、山の選び方を日々勉強しているところ。

では、PMFを経て、Akerun事業を成長させた河瀬、そして今、新たに住宅向けスマートロックの事業へと取り組む渡邉は、新規事業のキモは何だと考えているのでしょうか?

<河瀬>
新規事業を立ち上げる上での壁はいくらでもあるが、やはり一番大事なのはビジネスモデル。これに尽きると思う。その上で必要に応じてピボットしたり、PDCAを適切に回していける人や事業が生き残れる。
実際にフォトシンスでも、最初のAkerunは住宅向けモデルとして、家庭、民泊、ホテル、そして一部ではオフィスでも導入いただくなど、様々な方が買ってくれたが、一方で”どの領域のお客様課題を一番解決できるのか”にとことん向き合って、お客様の課題を一番解決できるマーケットでNo.1を取ろう、という戦略にした。これがフォトシンスのPMFであり、私たちが一番大事にしてたところ。

”ビジネスモデル無くして新規事業は生き残れない”と河瀬(右から2人目)

<渡邉>
やっぱり最初のプロダクトである家庭向けAkerunを通じて、暗中模索の中で事業を作っていく経験があったから今できている部分はあると思う。そこからオフィス向けにピボットする際もPMFを強く意識したことで、今では社会に受け入れられているサービスになっている。MIWA Akerun TechnologiesではそのAkerunの成功経験を生かすことができている。

”フォトシンス創業の経験があるから今がある”と渡邉(左)

河瀬と渡邉は、フォトシンスとしての新規事業であったAkerunでの経験から、PMFの重要性を実感しているようです。

そして、この河瀬と渡邉の発言の後に出てきた梅田のコメントでこのセッションのご紹介を締めたいと思います。

<梅田>
お二人と同じ意見で、やはりビジネスモデルはとても重要だと思う。新規事業では、ビジネスモデルを作った上で、その後の成長の蓋然性を作っていかなくてはならない。

そして、何よりも、そこから逃げないことが重要ではないかと思う。

”新規事業では、何よりも逃げないことが大事”と梅田(左から2人目)


カスタマーサクセスに100%の正解はない。Akerunでお客様のサクセスを実現するには?

さて、この記事の最後に取り上げるのは、「急成長SaaSベンチャーのカスタマーサクセスを大解剖!LTV最大化への道筋」と題したセッションです。

フォトシンスの主力事業であるAkerunは、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせてサブスクリプションモデルで提供するHESaaS(Hardware Enabled Software as a Servie)というユニークなサービス。ハードウェア、ソフトウェアのいずれも継続的なアップデートにより、常に最新の状態でお使いいただけるサービスモデルです。

サブスクリプションでの提供ということで、お客様への継続的な価値提供により、長くご利用いただくことを目標としていますが、その中でも、導入後のお客様をご支援するカスタマーサクセスの領域での取り組みが非常に大切になってきます。

このセッションでは、導入後もお客様への継続的な価値提供により、安心して利用し続けていただくために、当社のカスタマーサクセスが取り組んでいることについてご紹介できればと思います。

登壇者として、カスタマーサクセス部から部長の塩見、フィールド対応(取り付け支援など)からお問い合わせ対応まで幅広く手掛ける山本、そして導入顧客へのさらなる価値提供に取り組むエンゲージメント担当の五十畑の3名が登場。モデレーターは取締役の高橋が努めます。

(左から)五十畑、塩見、山本、そしてモデレーターの高橋

モデレーター高橋から投げかけられた最初の質問は、「そもそも、カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違いは?」というもの。サクセスとサポートの違いについて、担当者はどのように捉えているのか。

<山本>
一般的に言われるのは、受動的なのか能動的なのか、という違いがあると思います。お客様に何か起こる前に自分たちで考えて戦略的にお客様のサービス利用を支援する、そしてお客様の満足度を高めていくのがカスタマーサクセス。

”自分たちが動いていくのがカスタマーサクセス”と言う山本

ここで、元々セールスチームにいた五十畑の目線でのサクセスとサポートの違いについてコメントがありました。

<五十畑>
個人的な視点になるが、私はサクセスもサポートも変わらないと思っていて、例えばお客様からサポート的な質問をいただいた際に、その質問以上のプラスアルファを汲み取って支援してあげること。それがお客様のサクセスにつながっていくのではないかと思う。

セールスチームから顧客エンゲージメントへとジョブチェンジした五十畑

ではここで、フォトシンスのカスタマーサクセスを黎明期から支えてきた塩見の回答はというと・・・

<塩見>
お客様がやりたいことに対して答えを提示する、つまり一定の答えがあるものがカスタマーサポートではないか。一方でカスタマーサクセスには答えがないと思っている。

三者三様の答えが返ってきましたが、塩見の言う”カスタマーサクセスには答えがない”という回答をもう少し掘り下げます。

”お客様は常に変化する。それに応えるのがカスタマーサクセス”と塩見(左)

<塩見>
お客様の要望というのは常に変化するもの。例えばコロナ禍で”勤怠管理がしたい”というお客様がいたとして、さらに詳しくお話を聞くと本当の目的は”出社が減っているので、従業員には毎月定額の交通費ではなく出社回数に応じた交通費を支給したい”だったりする。それであればAkerunの履歴を活用することでお客様の要望を実現できる、つまりサクセスへと導くことができる。こういった要望や課題はそもそも新型コロナがなければ存在し得なかったわけで、お客様の状況や利用環境などで常に変化していくので100%の正解というのはない。これを追求していくのがカスタマーサクセスではないか。

新型コロナウイルス、働き方改革、個人情報保護法の改正など、私たちだけでなくお客様を取り巻く状況は、ここ数年だけでも大きく変化しています。そんな時代の変化に伴って、お客様の要望や課題が次々と生まれ、そしてそれをAkerunで解決し、お客様のニーズに応えていくこと、そしてお客様のサクセスを共に実現していくこと。それがフォトシンス式のカスタマーサクセスということでしょうか。


カスタマーサクセスは会社全体で表現していくもの

さて、このセッションの大きなテーマでもあるLTVの最大化についての議論もご紹介しましょう。

そもそもLTVとは?ーーーご存じない方もいらっしゃるかもしれないので簡単に解説しますと、LTVとはLife Time Valueの略で、日本語では「顧客生涯価値」とも言われます。つまり、1人/1社のお客様から、取引開始〜取引終了までに自社に対してどれくらいの価値(利益)をいただいているか、という指標になります。特に、SaaSなどの一定期間の継続的なご利用を想定したサービス/商品の場合は、このLTVがとても重要な意味を持つわけです。

では、フォトシンスでは、どうやってこのLTVを最大化していこうとしているのか?
言い換えればお客様にAkerunの価値を認めていただき、できる限り長い期間にわたってご利用いただくために、カスタマーサクセスとして何をしているのか。

この取り組みについて、山本からこんな取り組みが紹介されました。

”継続的な価値提案で一緒に高みへと登っていければ”と言う山本(右)

<山本>
カスタマーサクセス部では、お客様に対して継続的に新しい価値(=新機能や連携機能などを通じたさらなるメリット)を提案することで、お客様の利用体験のステージを一緒に高めていきたいと考えている。新たな価値が継続的に提供できれば、長くご利用いただける。

これはサブスクリプションモデルのサービスとしてのAkerunの特長を生かした取り組みです。ハードウェアも、ソフトウェアも常にアップデートすることで、新しい機能の追加や利用体験の向上を図っているAkerunだからできることです。

そして、お客様とのエンゲージメントを通じてカスタマーサクセスを目指す五十畑からもこんなコメントが。

”お客様とのエンゲージメントがサクセスにつながる”と五十畑(左)

<五十畑>
Akerunを利用いただいているお客様はオフィスでの利用が多いので、私たちからお客様の状況を継続的にヒアリングしたり、直接お伺いして現状などを伺ったりしている。また、カスタマーサクセスではお客様の利用状況などの様々なデータがあるので、それを活用することで、お客様のさらなるサクセスを実現できれば。

まさにエンゲージメントを体現するようなコメントです。お客様との接点を継続的に持つことで、利用体験の向上の支援だけでなく、さらなる価値を提供していくために取り組んでいるのです。

ここで、塩見はLTVの最大化に向けた取り組みについてどういった考えを持っているのか。このセッションの締めとして、以下の塩見のコメントを紹介します。

<塩見>
概念としてのカスタマーサクセスは会社全体でできるものだと思っている。経営管理も、セールスも、マーケティングも。それぞれの領域でできるカスタマーサクセスがあるはずだ。そして、会社全体として、お客様の様々なシーンで、カスタマーサクセスを表現していければ、お客様に対する解像度も上がり、お客様だけでなく私たちのサクセスも実現できる。

”カスタマーサクセスは全社ですべき取り組み”だと言う塩見(中央)


最後に

ここまで、フォトシンス初の社内カンファレンス「Photosynth Summit 2022」をご紹介する第2弾の記事(全3回)として、3つの分科会セッションの内容をお伝えしてきました。

フォトシンス、そしてAkerunが生まれた背景やプロダクトに対する想い、そしてこれから私たちはどこに向かっていくのかーーーこの記事を読んでくださった皆様に少しでも伝われば嬉しいです。

第3弾の記事では、この後に開催された分科会セッションの模様をお伝えできればと思いますので、ぜひ期待してお待ちください!

第1弾の記事はこちらからどうぞ。


フォトシンスでは、一緒にキーレス社会を実現する仲間を募集しています!世の中にAkerunを広め、そしてAkerunの価値をさらに高めていくことで、これまでになかった”キーレス社会”をともに創造していきましょう!