社員インタビュー ANOTHER STORY #3 渡邊 大輝
いつもAkerun公式noteをご覧いただきましてありがとうございます!
株式会社Photosynthにて広報をしております木下です。
第1回目としてお届けしたプロダクトマネジメント(PM)担当の荒川彩子、第2回目のセールス・マーケティング部セールス担当の小林祐介に続き、第3回目は開発部から渡邊大輝に登場してもらいます。
2020年2月に実施した採用情報ページに掲載する社員インタビューから1年余り。私たちの意識や働き方、そしてビジネスや生活態様へも大きな変化を迫った新型コロナウイルス感染症を体験した社員たちは、この変革期に何を考え、そしてこれから何をしていきたいと考えているのか。
私の個人的な興味から始まったこのnoteでのインタビュー企画。当時取材した6人それぞれの”これまでの1年”、”今”、”これから”をもう一度聞いていきます。
渡邊の「社員インタビュー ANOTHER STORY」。今回もよかったらお付き合いください。
2020年2月当時のインタビューはこちらをご覧ください。
https://photosynth.co.jp/jobs/voice/web_engineer/
レジリエントなエンジニアリング環境を
渡邊は、フォトシンスに入社してからWebサーバーの保守・運用やWebサービスの開発などに従事、しかしこの1年の間に業務環境に大きな、そして不意の変化が訪れます。新型コロナウイルス感染症です。
最初の非常事態宣言やその後の外出自粛などを受けて、フォトシンスでもあらゆる部門で在宅勤務を余儀なくされました。もちろん、開発部も例外ではありません。その影響を渡邊に聞くと、意外にも「ほとんどない」と言います。開発環境はテレワークでも問題ないし、業務上のコミュニケーションも「共通認識を持つための伝え方に関してはこれまでもずっと意識してきたし、それが今回も生きた」と。
確かに前回のインタビューでも業務上のコミュニケーションは工夫していると言っていましたが、まさかこんな(コロナの)状況で威力を発揮するとはもちろん当時は考えもしなかったでしょう。
そして、この姿勢は2020年10月にリリースした、Akerunの新しいWeb管理ツール「Akerun Connect」の開発プロジェクトのリーダーとしても大いに効果を発揮します。
渡邊はまた飄々と「テレワークが中心の開発環境でプロジェクトリーダーをやることになりましたが、特段これまでのオフィスでの業務環境と変わらなかった」との弁。
とは言え、いくら何でもなんかあったでしょ?と聞くと、「テレワーク環境でのプロジェクトの進行や管理に支障が出ないように、コロナの気配が出てきた頃から事前にチームで取り組んでいた」と言います。
どこまでいっても隙のない男、渡邊。”変化があっても、変化しないために”、そんなレジリエンシーが彼のコロナ対策、ということのようです。
華麗なるジョブチェンジ! 「(筆者)え?組込み?に移籍したの!?」
そして、渡邊はここから急転直下の転身を遂げます。Webチームから組込みチームへ移籍したのです。
ちなみに、彼の書いたフォトシンスのエンジニアブログには、「低レイヤーに興味がある故にいつの間にかハードウェア開発に参画していた」とあります。
最初に聞いたとき、正直驚きました。チームの移籍自体はそう珍しくありませんが、Webエンジニアが低レイヤーの組込みに移籍することは、なかなか難しいのではないか(個人的主観の一般論です)と思ったからです。
確かに、1年前のインタビューでは、そもそもフォトシンスを選んだ理由として「Web開発だけではなくハードウェアとソフトウェアを組み合わせたIoTならではの知識や技術を磨ける」ことを挙げていました。
率直に、なぜ?と聞いてみました。
「Webだけだと、解決できることが限定的。ハードウェア/組込みもやることで解決できる幅が広がる」との答え。そして、この華麗なるジョブチェンジの裏には「自分で興味のあることに取り組むためには、自分で道を切り拓くしかない」という信念があります。
そして、そもそもフォトシンス入社前からハードウェア領域には大いに興味があり、個人的に3Dプリンターを買ってみたり、自宅でArduinoを使ってちょっとした回路を組んでみたり、といった日常を過ごしていたと言います。そこにソフトウェアとハードウェアの垣根はありません。どちらかというとエンジニアとしての”いいとこどり”を楽しんでいる様子。
1年前の”面白いことドリブン”な渡邊は、この変革期の1年を経た現在でも変わることなく面白いことを追い続けているようです。
”型なし”ではなく、”型破り”に。守破離をモットーにした”エンジニアリング道”
そして最後に聞いてみました。「今の目標は?」これに対して返ってきた回答は、どちらかというと渡邊らしからぬもの。
「ハードウェアとソフトウェアのインターフェースを理解して、さくっとプロトタイプを作れるようなエンジニア。プロジェクトを俯瞰して貢献できるような」
これまで、正確なコミュニケーションや言語化を心がけてきたという彼からまさかの”サクッと”という抽象的な言葉が飛び出します。そして、続いた回答は、「個人としては、何でもミーハーに触ってみて、センスの良い何かを作りたい」。この”センスの良い何か”という言葉選びも抽象的で実に彼らしくない。
そこを問い詰めてみると、「つまりは守破離ですかね」という言葉が出てきました。まさか彼からこの言葉が出てくるとは。
曰く「何かを追求するなかで、そもそもの”型”が無いのはただの”型無し”。できればちゃんと型を作った上で新しいことも取り入れて、これまでになかったものを作っていく”型破り”になりたいと思っている」。
そのためには、まず新しい何かに取り組むにあたって、その世界のベストプラクティスを漁り、取り入れ、そしてさらに見る世界を広げながら”自分だったら”という部分を徹底的に追い求める、とも言います。確かにこれは守破離です。
伝統文化や武道、そしてビジネスの世界では比較的よく聞かれるこの言葉を若いエンジニアから聞くことになるとは夢にも思わなかった私は、頭の中でぼんやりと”エンジニアリング道”というワードが浮かんだのでした。
私が勝手に名付けた渡邊の”エンジニアリング道”は、これからも面白いことに向かってさらなる精進を重ねていくのだろうと思います。ハードウェア、ソフトウェアにこだわることなく、もっともっと面白いものを求めて。
もう1つのANOTHER STORY:自宅公開!今は電子工作、自作キーボード、そしてセキュリティ!
この新型コロナウイルス感染症の影響を受けて在宅勤務が増えた渡邊は、「以前よりも新しいことを始めるのに抵抗がなくなった」と言います。
そこで新たに始めたことを聞くと、もともと興味のあった電子工作だけでなく、キーボードの自作、そして何と料理!も始めたとのこと。あまり外出もできない状況下でやむなく、という側面もあったようです。
そして、次にやってみたいことは?と聞くと、「セキュリティ」と答えてくれました。しかし、それこそセキュリティなんて物理レイヤーからネットワーク、アプリケーションまで広範な知識が求められますし、非常に難しい領域ですが、きっと渡邊はそんなセキュリティが”面白い”と思っているのだろうな、と私は独り合点するのでした。